温泉の泉質はさまざま
泉質については、ほかの項でも少しご紹介していますが、ほかにもいろいろな泉質の温泉があります。
ここで、さらにいくつかの温泉の泉質について解説していきたいと思います。
温泉の代表「硫黄泉」
温泉というと連想しやすいのが「硫黄」ではないでしょうか。
独特のゆで卵のような匂いのする硫黄泉は、日本中にたくさんあります。
温泉らしということもあって、この匂いを嗅ぐとなんとなく気分が高まってくるという人も多いようです。
硫黄温泉の中でも硫化水素泉という種類の温泉は、ほかの硫黄泉よりもこの独特の匂いが強いといわれています。
この硫黄の匂いは、換気していないと中毒を起こしてしまうことがあるほど作用が強いので、入浴の際は換気設備が整っているところを利用してください。
温泉の泉質は、法律で細かく決められており、それらを満たしたものが「○○温泉」と呼ばれます。
硫黄泉の場合は、温泉水1kg中2mg以上硫黄の成分が含まれていることが条件で、硫黄泉の中でも前述した硫化水素を含んでいるかいないかによっても分類されます。
ちなみにこの硫黄泉は、なんとなく黄味がかったお湯のイメージが強いかと思いますが、温泉が湧き出てきたばかりのころは無色透明なのだそうです。
それが、空気に触れるなどの理由から参加することで、あの独特のお湯の色になるのだとか。
そのほかの泉質
街や温泉街などで「ラドン温泉」という看板を目にしたことがある人は多いのではないでしょうか。
ラドン温泉は、「放射能泉」を採用している温泉です。
放射能泉は、その名の通り温泉に放射能が含まれています。
放射能は医学でも、がんの治療やそのほかの治療などに用いられているとおり、さまざまな疾患への有効性が知られていますね。
放射能泉も、高血圧やがんの治療を目的として利用されています。
最近流行している「炭酸泉」は、正しくは「二酸化炭素泉」と呼ばれます。
炭酸成分が代謝を上げるので、ダイエットにも効果が高いということから人気があるようですが、ダイエットのほかにも動脈硬化や高血圧など、さまざまな疾患に有効なのだそうです。
ただ、日本の場合ほかの温泉と比べると数が少ないので、近隣にないという人も多いかもしれません。
ほかにも塩化物泉や炭酸水素塩泉など、いろいろな泉質がありますので、それぞれの泉質を調べ、いろいろな温泉を体験してみるというのも楽しそうです。
特に温泉街に行くときは、その地域のほとんどの温泉が同じ種類ということもありますので、泉質選びは重要になります。