登別温泉は北海道登別市にある温泉です。読み方はみなさん分かりますか?「のぼりべつ」です。「とうり」ではありませんのでご注意くださいね。さすがにご存知だとは思いますが。
アイヌが語源の「登別」
この「のぼりべつ」という地名の語源をみなさんはご存知でしょうか。もともとアイヌ語が語源で、「ヌプル・ペツ」という地名だったそうです。この「ヌプル・ペツ」は水色の濃い川という意味があるそうです。
北海道ってアイヌ人が原住民族なので、地名も珍しいものが多いですね。アイヌ語の地名にはそういったアイヌ語の地名に漢字を当てたような場所がたくさんあります。登別もその一つですね。温泉の成分が川に流れ込み、濃い水色をしていたのをそう現地の人は名前として呼んでいたのでしょう。
雄大な地獄谷が特徴
この登別温泉の大きな特徴は、自然の雄大さ、たくましさを感じる地獄谷ではないでしょうか。地獄谷とは登別温泉の北東に位置する爆裂火口のことで、地表に湧き出す温泉や噴気孔があり、まさに地獄のような場所で、登別温泉の源泉となっている場所です。
毎分3000リットルものお湯が湧くんですよ。自然の雄大さを感じずには居られませんよね。この地獄谷、観光としても非常に素晴らしい場所で、四季折々で全く違う顔を見せてくれます。夏の緑や紅葉の赤、雪の白に映える地獄谷は一度は見る価値があります。湯気を立てる噴気孔や煮えたぎるお湯などがまさに地獄を連想させます。
また地獄谷の他に大正地獄と呼ばれる大正時代の小噴火によって作られた間欠泉や、大湯沼と呼ばれる大規模な湯沼があります。大湯沼は表面温度が40度から50度ほどの湯沼ですが、深い場所になると130度にもなるそうです。すべて日和山の噴火による温泉で、硫黄の採取なども過去に行われていたそうですよ。
薬湯としてありがたれていた温泉
もともとこの登別の温泉はアイヌ地方の人々に薬湯として昔から重宝されてきました。温泉は昔から神様のお湯であったり、神格化されているケースなども多く見られますが、ここアイヌの国でも同じように温泉で傷を癒やしたり疲れをとったりしていたんでしょうね。また北国なので、冬の暖かさなどは格別だったのでしょう。
北国の温泉はやはり冬の雪景色を眺めながら見る温泉ではないでしょうか。寒さと暖かさの共存、そして温泉でしっかりあったままった後はしばらく外にいてもぽかぽか。そのギャップが雪見温泉の醍醐味ですよね。しかし地獄谷にははいれませんので、みなさんそこはご容赦くださいね。温泉宿で楽しみましょう。