温泉の歴史

みなさんは温泉の歴史ってどれくらい昔からあったと思いますか?

その歴史として確認されているものとして、大分県の別府温泉はその歴史が5万年も昔にさかのぼると言われています。別府温泉は現在毎分約95000リットルの源泉が湧き出していると言われています。そんな量の温泉が大昔から湧いていたなんて、想像しただけでも気が遠くなりますね。

石器時代から利用されていた痕跡

日本人が温泉を温泉として利用し始めたのが確認されているのが、石器時代にすでに人が温泉を利用していた痕跡が見つかったと言われています。そんな昔から人々は温泉を利用していたんですね。

そして温泉が文献上の歴史の中で登場するものとして有名なものが古事記に出てくる内容で、愛媛県松山市にある道後温泉が舞台となっています。神様であるオオクニヌシとスクナビコナが出雲から伊予国に向かっている途中、スクナビコナが急病に苦しんだそうです。

その時オオクニヌシが早見の湯から地下に管を引き温泉を持ってきてスクナビコナがそれに浸かったところ、たちまち傷が癒え、元気になったという話があります。神話の時代から温泉は人々に親しまれてきているのがわかりますね。

また日本書紀や出雲国風土記にも温泉は登場し、はるか昔から温泉は人々の疲れや傷、病気を癒やす不思議な水として利用されてきているんですね。

記録上もっとも古い温泉は有馬温泉

では歴史上もっとも古いとされる温泉はどこでしょう。正解は兵庫県にある有馬温泉が歴史上もっとも古い温泉だとされています。日本書紀の中には当時の天皇が有馬温泉を楽しまれたという記述もあるんですよ。先に上げた道後温泉と和歌山県の白浜温泉を合わせて、「日本三古湯」と呼ばれています。

今でこそ一般の人でも温泉に入ることができますが、昔は限られた人しか温泉は利用できなかったのです。一般の人が温泉を楽しめるようになったのは江戸時代の事です。それまでは温泉自体が神格化されて一般の人は浸かれなかったんですね。江戸時代に入ると銭湯が登場したり、一般人が温泉に入ることができるようになったりと、温泉ルネッサンスが始まったのです。

日本の伝統的風習

現在は病気を治す湯治と、娯楽としての温泉を楽しむ人がほとんどです。やはり温泉にゆっくり浸かって疲れを癒やし、翌日からの仕事の活力するのは日本人ならではの風習ですよね。ローマ時代にも複数人で温泉にはいっていたという歴史があったそうです。しかし今のようにたっぷりのお湯に浸かるのではなく、蒸気風呂として利用されていたのが始まりと言われています。