別府温泉郷

別府温泉郷は九州大分県別府市にある温泉郷です。大分県の東部の中央に位置するこの温泉郷は、その特徴として街中に立つ湯けむりではないでしょうか。この別府温泉郷の湯けむり、21世紀に残したい日本の風景の第2位になった場所なんですよ。それほど見るものをとりこにする温泉郷が別府温泉です。

日本一の源泉湧出量

別府温泉郷はその特徴として日本一の源泉湧出量が挙げられます。なんと別府温泉郷全体で、毎分95000リットルにも及ぶお湯が湧き出しているんです。一分間ですよ。どれだけの量か想像もつかないですよね。びっくりです。また温泉の泉質も10種類もあり、さまざまな種類の温泉が楽しめる場所です。

別府温泉郷は8つの温泉地域から成り立っていて、これを別府八湯と呼びます。まずは別府温泉を代表する温泉地、別府温泉。そして海岸の浜からお湯がわき出していたということからその名前のついた浜脇温泉。海抜約150メートルの高台に位置し、見晴らしがよい温泉地、観海寺温泉。この観海寺温泉は地熱発電でよく知られています。

地熱発電で電灯や暖房に利用するホテルもあるんですよ。そして一番別府のインターに近い場所に位置する堀田温泉。江戸時代からミョウバン(湯の花)の生産が行われている明礬温泉。その湯けむりの景色が重要文化的景観に指定されている鉄輪温泉の計8つの温泉郷から成り立ちます。

この別府温泉、地獄温泉として海地獄や血の池地獄が有名です。それぞれ温泉の性質によって温泉に色がついており、地獄のように真っ赤な色をしていたり、海のような鮮やかな青さをしていたりするものがあります。もちろん熱くて入れませんから、観光地としてみるだけですよ。入っても大やけどを負ってしまいますからね。

温泉郷に訪れる観光客はたくさん

この別府温泉郷、高度経済成長期にはたくさんの観光客が訪れました。別府に客を運ぶための大型クルーズ船もあったくらいなんですよ。新婚旅行、修学旅行のメッカとして栄えた別府温泉は非常にたくさんの観光客で賑わいました。みなさんの知っている温泉マークもここ別府で生まれたものだって知っていましたか?また山は富士、海は瀬戸内、湯は別府というキャチフレーズも有名になり、別府温泉郷は一大観光地となりました。

やはりあの湯けむりに包まれた街は一見の価値があると思います。まさに温泉郷と呼ぶにふさわしい町並みで、訪れる人々を魅了してきた理由が分かります。また数多くの泉質に恵まれている別府温泉郷だからこそたくさんの湯治があり、昔から人々の病気や疲れを癒してきました。